社会に出て既に1年経っているというのに碌に仕事も覚えておらず、落ち込んでいる状態での鑑賞だったので励みにはなった。また、ここ最近蔓延っている「何者かにならねば感」はクソ喰らえと思うし、この作品で言いたいこともわかる。しかし、どうしても偽善的に感じてしまった。夢も能力もあり人生の意味も見出していたジョーのような人間に人生を振り返らせた場合、彼らは「一瞬一瞬を大切に」「生きている事が幸せ」などという価値観になるのだろうか？そうはならんだろう。そのような価値観は22番のような持たざる者に対する救済措置であるだけで、ジョーのような強者側の人間には通用しないと思う。
くだらない人生讃歌も、鬱陶しいパターナリズムもいらない。頼むから俺を1人にしてくれ。
