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ガリーボーイのpotatoのレビュー・感想・評価

ガリーボーイ(2018年製作の映画)
5.0
あ〜〜〜〜〜〜〜気持ちいい
ガリーボーイとサフィナのまっすぐな強さが本当に本当に眩しくて苦しいほど気持ちがいいし、悔しいし羨ましい
カーストと社会制度をご都合主義でぼやかさずしっかり描写している点でも、かなりコンテンポラリーボリウッドならではの解像度の高さがいいなあと思った。ダンスないの観るの久々だけど代わりに散りばめられたヒップホップはプチョヘンザしちゃうねえ〜!!あと怪優ランヴィールシンの振れ幅が観られてよかった。めちゃラップうまくない??すごいビートにのってるし最初はリズムにのってないと指摘されるほどのひよっこからのラストステージでの爆上げバイブスまで成長過程すらも演じきるのいや〜強い。全然ラッパーと言われても信じる。流石わたくしの好きなシャーヒドカプールをパドマーワトで食い散らかした男。すご〜い!!!2010年代の強いスター…2020年からも引っ張っていくと思います
スラムから成り上がる8マイルとストーリー構造は同じなんだけども、ガリーボーイはどこか退廃的な良さのあるエミネムのそれと比べてド直球な青春のきらめきがハンパない。(これを青春と題してしまうと少し気後れしてしまうくらい、切実で綱渡りなあり方ではあるんだけども)あとロマンス!うわあ〜〜〜ムラドとサフィナの距離感がめちゃ良かった。ほんとうに良かった。この二人の結末よ!これはシングストリート…ていうかサフィナの強さにとても勇気づけられたし、同時に私はこんなに強くなれないやと悲しくもなった。「I'll marry with whoever you want but please let me study!」なんと哀しく前向きで自立した決意に満ちたダイアローグなんでしょうか。インドという国…そして日本という社会…
あとどこを切り取っても美しいバックドロップ。観た?????路地裏の土埃すら触れられそうなくらいの透明度。夜の暗さと透き通る孤独とか。画面が皮肉なくらいとても美しかった
サントラもものっすごい良い。ラップじゃないんだけどTrain songの歌詞読んでてちょっとまた泣きそうになった
and she said
hey man, I wanna take that train
this Indian summer sky
the unforgettable fire in her eyes
took all of my attention
I had every intention of walkin' away
but then I realized,
she's gonna love me today
年の瀬に化け物級の映画で満足感いっぱいになれて嬉しい。2010年代ボリウッドの最後の年を飾る傑作。
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