えいこ

最初の晩餐のえいこのレビュー・感想・評価

最初の晩餐(2019年製作の映画)
4.3
父親が亡くなった後の1日半ほどのお話。
父親の遺言により、通夜にふるまわれる料理とともに回想が重ねられる。

大人の勝手で集まった5人が、一緒にご飯を食べるごとに家族になっていく。東家のような事情がなくても、別々に育った他人が結婚して家族になっていくのは、麟太郎が呟くようによく考えれば不思議。ともに積み重ねた時間なのだろう。それでも、気持ちの奥底まではわからない。たとえ血を分けた親兄弟であっても。
心に浮かんでは消えるいろいろを言葉にするのは本当に難しい。演技力の確かな役者さんが揃って初めて伝わる本質。特に、窪塚洋介のしゅん兄が登場してからのシーンは素晴らしい。お葬式をきっかけにまた始まる家族もある。

田舎の家や親戚の集まった風景のリアル。子供の頃、軽トラの荷台に兄弟で載せてもらって畑に手伝いに行った。懐かしく、心温まるよい映画でした。
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