ShinMakita

グッドライアー 偽りのゲームのShinMakitaのレビュー・感想・評価

1.7
2009年、ロンドン。老紳士ロイと、夫と死別したばかりの老夫人ベティが出会い系サイトで知り合った。オックスフォードで教鞭をとってきたインテリのベティに惹かれていったロイは、優しくチャーミングな態度で彼女の気をひいていく…が、それは全て演技である。ロイは悪辣な投資詐欺師で、狙いはベティが夫から受け継いだ莫大な資産だった。相棒の会計士ヴィンセントをベティに紹介し、全財産を吐きださせる計画を実行に移していくロイ。だがベティの唯一の肉親である孫のスティーブンがロイに不審の目を向けていき…

「グッドライアー 偽りのゲーム」。

以下、ネタバレのゲーム。

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超一流の男優&女優コンビなんですが、惜しいなぁ…という作品でした。

イアン・マッケランとビル・コンドンといえば「Mr.ホームズ」が記憶に新しいです。風格は保てるものの、ミステリーとしてウェルメイドな感じはどうしても出せないんですよね。本作はミステリーというよりコンゲームですけど、その醍醐味は終盤の大逆転に尽きるんですよね。これが弱いんだよなぁ…みんな感じる「後出しジャンケン」感。クライマックスまでフェアに提示された伏線だけで勝負して欲しかったんだよね。そこが残念。あとあと考えたら「あのセリフは伏線だったか」と気付く部分も多いので、悪い脚本じゃないとは思いますけど、ね。


ヘレン・ミレン、若い頃はパッとしなかったですけど、TVの「第1容疑者」、「鬼教師ミセス・ティングル」あたりから格が上がってきましたね。最近はジャンル映画寄りになってきてますが、本作の後半に見せる独白はなかなか迫力があり、大女優の貫禄がありましたね。


決してつまらない映画じゃないんですけど、きっと来月には忘れてしまいそうな、そんな映画です。
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