くろさわ

アルプススタンドのはしの方のくろさわのレビュー・感想・評価

4.5
甲子園一回戦。応援団から外れた場所で試合を観戦する4人の高校生。それぞれが悩みを抱えながらも自分自身に「しょうがない」と納得させている4人の青春物語。

元々舞台の作品を映画化した話なので、ほとんどがアルプススタンドの端だけで物語は進んでいく。甲子園だが野球のシーンが映らず、音とセリフだけで試合状況が分かる演出が凄い。

環境や才能、タイミングなど努力だけでは解決出来ず、自分自身を納得させるために言う「しょうがない」。
そんな気持ちを吹き飛ばしてくれるような映画。
社会人になると、何かと上手くいかないことに理由をつけて「しょうがない」と納得させてしまうことが多いので、学生よりも大人の方が響く映画かもしれない。

また、今のコロナで大変な状況だからこそ、日本中、いや世界中で見て欲しいと思う映画。「しょうがないことなんて、あるか」と叫び前に進みたい。
コロナなんかに負けるかって気持ちになる。