ちび

サヨナラまでの30分のちびのネタバレレビュー・内容・結末

サヨナラまでの30分(2020年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

人と音楽をすることの楽しさがギュッと詰まった友情音楽映画。

主人公アキは自分にこじ開けられない扉はないと豪語する言葉どおり、いつも周りを巻き込んんでいく明るい青年。1年前アキが組んでいたバンドエコールの練習に向かう途中アキは交通事故に遭ってしまう。

そんなアキが愛用していたカセットテープをもう1人の主人公、ソウタが拾うところから物語ははじまる。ソウタはアキとは正反対で、人と関わることを苦手とし、いつも1人、殻にとじこもり、就活もうまくいかない。そんな彼の楽しみは音楽を作ること。そんな彼がカセットテープを押した瞬間、カセットテープが流れる30分だけアキとソウタの身体が入れ替わる。

交通事故から解散してしまい、本当は音楽が大好きでメンバーとバンドがやりたい気持ちがあるのに、それを隠してそれぞれの生活を送るエコールのメンバー、恋人をなくし、その悲しみを忘れるためにただただ忙しく料理をしたり走ったりしていたバンドメンバーでもあるカナ、そして母を亡くしてから人と交わることを拒否し、大好きな音楽も1人で楽しめば良いと思っていたソウタを、アキがソウタとしてバンドを再結成しよと奔走することで、アキの死を前向きに捉え、心から大好きな音楽をみんなで演奏することの楽しさ、嬉しさを再確認し、自分たちの人生を進み始める。

この映画の1番の魅力と言っても過言ではないのは、映画を流れる楽曲。そしてアキの人をも前向きにさせる人柄やバンドメンバーが悩みながらも成長していく姿。そして圧倒的な歌唱力で、気持ちを音楽にのせて伝える北村匠の演技。
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