あろっ

映画ドラえもん のび太の新恐竜のあろっのレビュー・感想・評価

4.2
想像やワクワクが膨らむ〜
物語は、のび太が新種の恐竜ミューとキューを通して成長していく様子を描くのだが、その中で描かれるテーマの広がりがとても素敵〜.ᐟ.ᐟ
自然の豊かさや人と自然の共存の大切さが、恐竜たちを通じて視覚的かつ直感的に伝わってくる。特に、キューが弱さを抱えながらも、それが欠点ではなく新しい可能性として描かれる点が印象的。のび太自身が「できない」ことに苦しみつつ、キューに対しても善意ゆえのプレッシャーや努力の押し付けをしてしまう。こうした他者比較の危険性を丁寧に描きつつも、しずかちゃんがのび太の不完全さを理解しているところが素敵〜 のび太の優しさや相手の幸せを考えられる成長も表現され、弱さそのものを成長として捉える姿がいいな〜
また、恐竜の世界での出来事が、人間社会の課題やメタファーとしても機能している!自然の脅威と恩恵がバランスよく描かれ、自然との向き合い方についても丁寧〜 物語のちょっとした伏線が終盤で活かされる展開の連続も良かった!アニメーションやビジュアルはすごくきれいで楽しかった〜


以下、少し気になった点
・後半の展開の急ぎ足感
・タイムトラベル設定がやや難しい
・恐竜自身の意志があまり尊重されていない
・恐竜の見た目での選別
・善意で助けることが常に正しいという描き方
あろっ

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