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男女残酷物語/サソリ決戦のneroliのレビュー・感想・評価

男女残酷物語/サソリ決戦(1969年製作の映画)
4.3
◼️インテリア、服飾、音楽がおしゃれで好み〜♡◼️
 
 
1969年のイタリア映画であるが、日本では長らく未公開。
2024年6月に劇場初公開された作品である〜
 
私は、この時代のインテリアが大好き〜♡
本作のインテリアを眺めるだけでも十分価値がある作品である。
 
こういう家に住んでみたい!!
憧れのインテリア、服装、音楽〜
 

印象的なのが、巨大女性像「ホン」のレプリカ。
 
劇中で使用されているが、フランスの芸術家ニキ・ド・サンファルによる作品。
 
一度見ると忘れることがない、インパクトのある芸術作品〜✨
 
 
 

◼️性的に倒錯した男性セイヤーの最後は〜?◼️
 
 
☑︎セイヤー:慈善財団の幹部を務める一方、女性に対する征服欲や加虐性を抱えている。
☑︎メアリー:ジャーナリスト、拉致され、監禁されるが…
 
 
セイヤーが、女性に対してのサディズムを抱えているのは、実は、女性性への恐怖からであった。
 
セイヤーは、小さい頃、サソリのオスとメスが交尾する場面に遭遇したことがあった。
サソリは交尾の際、絶頂に達する瞬間にメスがオスを食べることを父親から習った。
 
この時にセイヤーは男性性を見失い、以後セイヤーは、女性性というものが、恐れの象徴となった。
 
よって、女性を征服したり、加害を加えることで男性性に自信をつけるようになった。
 
筋トレは男性性に自信がない男性が行うのに手っ取り早い方法。
映画の中でセイヤーの筋トレシーンが出てくる。
 
 
メアリーはセイヤーの性癖を見破り、最初はマゾヒスティックなふりをしてセイヤーに従う。
 
が、メアリーが薬物での自殺未遂を起こした後よりセイヤーに変化が訪れる。
 
セイヤーは、「こんなの、はじめて!」と叫び、メアリーに愛情を抱き始める。
 
それを利用してメアリーはセイアーを制圧してしまう。
まるでサソリの交尾のように…
 
なんて皮肉な映画だ〜 
 
1969年頃のフェミニズムを表現した映画である。
 
 
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