ニカイドウ

ゾンビ-日本初公開復元版-のニカイドウのレビュー・感想・評価

ゾンビ-日本初公開復元版-(1979年製作の映画)
3.8
ゾンビの原点みたいなんを観ようとゾンビを視聴。
ほんまはナイト・オブ・ザ・リビングデッドから観なあかんのやろうけど…
極論。昔の映画やからあんまり怖くはない。
けど、惑星爆発で宇宙から降り注いだ電磁波(?)みたいなんでゾンビが発生とか知らんかったなぁ。逆に斬新!
走ったりせえへん普通のゾンビ(当たり前)やからノロノロしてて逃げきれそうな気はする。
実際、簡単に逃げてる。
ドーン・オブ・ザ・デッドはもっと緊迫感あったな。走るし。ゾンビ怖っ…ってなった。
…ふと思ったけど、この映画で描いてるのってゾンビの恐怖じゃ無いよな。
この状況に置かれた人間を描いてる。
古い映画やから、色々考察もされてるやろうけど、俺が思ったのは、ゾンビ=死。もしくは、死を具現化した存在なんじゃないかな?と。
ノロノロとやって来る。健康なら回避する事は出来る。知らない間に逃れられなくなっている。
増える。
ゾンビが描くのは、不意に襲って来た「死」に怯える人間の極限状態。醜さとか希望とか。
だから、ラストは観た人に委ねられる。
ホラーというジャンルには死がまとわり付く。切っては切れないもの。だからこそ生を強く感じる。
たまに思いがけず真理のようなものを与えてくれたりする。
俺は、ホラーのそこが好き。
そして、このゾンビは紛れもなく原点やわ。
最近の怖いものをバンバン出してジャンプスケアで脅かして来る映画よりも、もっと死を身近に感じさせてくれる映画やわ。
最後に、ゾン100にマーケットで合コンするシーンあったけど、ゾンビのオマージュやな。
あと、もしかしてデモンズのラストに落ちて来るのって…??
とにかく影響も凄いし、名作です。
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