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ザ・プロムのOのレビュー・感想・評価

ザ・プロム(2020年製作の映画)
3.5
カラフルで華やかで美しい世界観と
才能あふれる役者陣による
ミュージカル作品。
テンポも歌もダンスも最高でした!!

“ミュージカルは毎晩観客の人生を変える”

落ちぶれ気味なスター達が
上から目線で差別や偏見と闘う
高校生を救うべく大奮闘する設定も
イメージUPの為という思いっきり
下心がある彼らだからこそ面白い。

ミュージカルだからこそ、
ストレートに伝わる、響く。
観ていて、歌とダンスにはそれだけの
力があるのだなあと考えさせられました。

主人公のエマが快活で、明るく
前向きに頑張る姿が本当に素敵。
トム校長もかっこよかったなあ。

保護者会と学校の討論会にメリル
率いる落ちぶれスター達が乗り込む
シーンが1番好きだったかもしれない。

“先駆者にもシンボルにもなりたくない”
“ただ好きな人と踊りたい”
主人公のささやかな願いがリアルでした。
主人公カップルが歌うシーンは、
なんだかディズニー映画のようでうっとり。

他にも、脇を固める美男美女の高校生達の
歌とダンスが目の保養すぎました。

この作品の評価としては、役者陣の演技や歌とダンス、そして制作陣による音楽とライト、構成力はピカイチで思いっきり惹き込まれる最高の出来だったと思います。

ただ、LGBTをテーマにしている分、自分の息子や娘の性的指向を頑なに受け入れられなかった親達が急に改心して”自分が間違っていた”と口にするシーンにはなんだか違和感を感じてしまいました。

勿論、不当に差別をすることは間違っているけど、受け入れる自由と受け入れない自由があるのもまた大切なことではないでしょうか?
フィクションだから仕方ないのですが、終盤の畳み掛けるようなご都合主義展開が少しだけ残念でした。

とはいえ、俳優さん達の演技、そして歌とダンスには心底惚れ惚れしたので、また観たくなる素晴らしい作品だと思いました。
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