jasmine

ブラック・レインのjasmineのレビュー・感想・評価

ブラック・レイン(1989年製作の映画)
4.5
午前十時の映画祭13にて鑑賞。

こんなにもリアルな日本をアメリカ映画で見られるとは思わなかった。さらには舞台が大阪。道頓堀のグリコはもちろん、仁丹の看板だったり京橋や阿倍野も出てくる等、知っている人はニヤニヤできる場所が多くて、何より解像度があまりにも高い。今はない建物も多いんだけど地元がこうやって出てくるのは感慨深いね。ブレードランナーほどではなかったけど、リドリー・スコット監督の作るどこかディストピア感漂うネオン街が好物すぎる。こっちはより現実寄りなのがまた良かったのかも。

松田優作さんの遺作ということもあって彼の名前をよく聞く作品だけど、ハンクピムのイメージが強いマイケル・ダグラスがあまりにもハンサムでびっくりしたのと、アンディ・ガルシアの甘いマスク。可愛すぎる。それに高倉健さんの渋さ。かっこよすぎるよこれ。もちろん松田優作さんもとても素晴らしかった。元々目当てだったのもあるけど、存在感はみんなが言っている通りでそこまで登場シーンが多くないにも関わらず1番印象的だった。表情といい話し方といいキャラがしっかりと立っている。

ストーリーはありきたりなものかもしれないけど、刑事モノが好きな人には結構刺さる気がする。無論自分にも刺さった。最後の別れのシーンなんかも好みな演出だったなあ。音楽もハンス・ジマーが担当していることもあって、殺伐としているのにワクワクするシーンが多かったね。面白かった。


184/2023
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