『松岡茉優の演技が素敵な切ない純愛のお話』
20201117 140
劇場公開のはずが、コロナ禍で公開が難しくなりアマプラ配信という大英断で公開した作品。新作なのに自宅で鑑賞できるという事に感謝。
そもそもの原作のお話（未読）がよく出来てる様に感じた。語り口も一人称モノローグで実に小説的な演出。
山崎賢人演じるクズみたいな男、永田が主演ではあるが、彼を通して実際に描かれるのは彼を支え続けた松岡茉優演じる沙希についての物語。フンワリした痣といのか天然なのかよく分からない上京したての少女の雰囲気から、歳を重ね都会に疲れれ果ててしまう大人の女性までを表現する松岡の演技に見入ってしまった。本当に素敵な女優さんだなぁ、と。見終わって残って伝わるのは、心から彼を愛していたという彼女の感情。ひとりの女性の純愛の物語だった。
最後の最後にちょっとだけヒネリを効かせた仕掛けがあって、そういう演出が行定監督らしいなって思った。いやぁ、良かったです。
