さき

FUNAN フナンのさきのレビュー・感想・評価

FUNAN フナン(2018年製作の映画)
4.0
カンボジア語専攻なので見なくては!と思い学校後に下北沢まで行った。
ミニシアターみたいで劇場も好きだった。

話はクメールルージュ政権下のカンボジアで何が起きていたのかを学ぶには最適だと思う。強制移動、労働、闇取引、脱走、強姦、本当に凄まじい時代だったのだなと思う。冒頭のプノンペンの華やかさは本当に「東洋のパリ」という感じだからこそ後半とのギャップが激しい。ポルポト政権下の話は非文明的でフィクションのような遠い昔の話で感じてしまうけど、自分の習ってるネイティブの先生方はこの時代を経験し、生き抜いたと思うと急にリアルで身近に感じる。

ベトナム侵攻後、クメールルージュに家族を奪われた人々の憎しみ、クメールルージュ派だった人の生きづらさ、どちらも痛いほど伝わってきたのでかなり考えさせられた。

欲を言うならばフランス映画だったので、音声がフランス語だったが、これがクメール語での制作であったらもっと雰囲気が出ると思う。
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