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FREAKS フリークス 能力者たちのEDDIEのレビュー・感想・評価

3.8
世間から隔離された少女が“FREAKS”として覚醒。なぜ少女は外に出られないのか。スピルバーグが見出された新鋭監督コンビが放つSFサスペンス。

「未体験ゾーンの映画たち」
世界各国から選出された多種多様な未体験映画作品を体験できる企画。ヒューマントラストシネマ渋谷やシネリーブル梅田でしか体験できない映画体験ですが、青山シアターのアプリでも劇場公開後2週間だけ鑑賞ができます。
いつも映画館でこれらの作品のフライヤーを観ながら気になっていましたが、青山シアターアプリで初体験しました。

本作はスティーブン・スピルバーグのクリエイター発掘リアリティショー“On the Lot”でファイナリスト5人に残ったうち2人ザック・リボフスキー&アダム・B・スタインらが監督として製作した作品。つまりはスピルバーグに才能を見出された2人ということですね。

設定としては『アンブレイカブル』シリーズやドラマ『HEROES』『X-MEN』シリーズのようなヒーロー映画の能力者の葛藤を描きながらも、『ルーム』のような子供を主役に置いた密室ものを組み合わせたような内容です。
決して目新しさはないんですけど、しっかりと作り込まれた設定と丁寧に回収される伏線が観ていて気持ちいいです。
父親からは「命を狙われるから絶対に外に出るな」と教え込まれ、外の世界との接点を持つことができない少女クロエ(レクシー・コルカー)。『10クローバーフィールドレーン』のように外に出てはいけないと言われながらも「ただ閉じ込めるための口実にしているだけじゃないか?」と勘繰らせる演出は巧みでしたね。
父親を「イントゥザワイルド』のエミール・ハーシュ。あんな爽やかイケメンがもっさりしたオッサンになっていました。謎のアイスクリーム屋の爺さんをブルース・ダーン。あの胡散臭さは敵が味方かわからない。

終盤の能力者FREAKSたちの特殊能力発揮のオンパレードは観ていて気持ちいいですし、将来の名監督になるかもしれない2人の作品ということで興味ある方は是非ご覧ください。3/6にはレンタル開始のようです。

せっかく未体験ゾーンの映画たちというイベントがあるわけなので、『マイスパイ』『エスケイプゲーム』あたりは劇場で観てみたいな。『ラストバレット』や『ジェシカ』『ブラックシープ』あたりも気になる…。

※2020年自宅鑑賞39本目
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