リベラルのエリートの傲慢さをかなり的確に描き出した快作。
現在のアメリカの(日本も同じようなもん)惨憺たる現状は、そもそもの発端は左派リベラルの傲慢さと地方蔑視が原因にある。元を辿ればそのような格差は暴走する資本主義が生み出したものであるので、お互いを憎みあったり、侮辱し合うことは何の意味もない。
そのような闘争の無意味さを一方的で無意味なハントに象徴させたのが今作である。
左派・リベラル・エスタブリッシュメントを風刺する一方で、右派・保守に対しても皮肉を効かせている本作は、圧倒的な残虐描写によって冷笑さをも打ち消した。
アクション映画としても社会派な映画としても見どころに溢れた作品だ。