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ザ・ハントのTMCのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ハント(2020年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

気分で選んで見始めたら思ってたのと全然違ったけど面白かった。マンハントものということでシリアスなのを想像してて、序盤からのブラックジョーク連発に一瞬興味が削がれかけたんだけどこのリアリティラインが話を飲み込みやすくしてくれてた。意外性にも寄与。今回は情報を入れずに見て正解なパターン。まず誰が主人公が開始後かなり経っても不明。豚ちゃんのポスタービジュアルはそのためか。邦画だったらあり得ない。ボスキャラ、ヒラリー・スワンクだったんだ。そして主人公のキャラが新鮮で痛快。最初の話に戻ると、納得行かない部分もけっこうあるのを作品のトーンが気にならなくさせてくれてる。細かいとこだと飛行機内でなぜ拘束してない?とか、強力な武器与えすぎ!とか。GSの店で都合よく毒入りのものを食べさせたり。まあそれは食べなくてもよかったのかもだけど店員に化けるのはリスクありすぎる。あと、金持ちとはいえあれだけの場所と役者を確保できるというのも。電車が来るタイミングもぴったりで、都合よく役者がいる車両に乗ってくれたり。――とかの観客のもやもやを気にならなくさせてくれつつ、作品への没入もギリで邪魔させない絶妙な作品内リアリティ。透明人間とかドラマ版ウォッチメン関係の人たちが作ってると聞いて納得の作品でした。

追記。見たあとアトロクを聴いてみたら、この作品に絡めて卵料理の話が。同じTBSラジオで、先週パンサー向井のふらっとに出てきたTKG研究所の人の話とシンクロしてて面白かった。ロッキーの生卵飲みはあるあるだけど、あれが日本以外ではかなりリスキーな撮影だっていう話は宇多丸さんでも知らなそう。スタローンはあのシーンに保険をかけて臨んだんだとか。山本アナの卵かけご飯の作り方は、20数種類あるという卵かけご飯研究所のレシピにも無いかも。ゲットワイルド、アイミスユー、オンリーユー、デイアフタートゥモローとかネーミングも素晴らしい。JPopの曲名バンド名を連想させるのはそもそもTKがそうだからか?
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