中国忖度な映画。これは事実。
ディズニーにおいて中国市場はなくてはならないものだったのが、今作の目が細く、ステレオタイプ丸出しで何が忖度だ！中国人にも美形はいっぱいいるんだぞ！と逆効果で中国側から批判を受けたことで、誰得映画か迷子になっている状況。
ここはアメリカ人の固定概念が表れているし、もともとシャンチーというキャラクターがステレオタイプなカンフー中国人、ブルース・リーが原型にあるから、そのままといえばそのまま。
アジア人は外見が似ているから、特徴を出そうとするとステレオタイプになるのは仕方ない。だから日本人も侍や忍者にされる。でもそれが差別だって言われる時代ですからね…日本もインド映画は歌って踊るとか思ってるぐらいだから、他国のこと言える立場でもない。
勘違いしている人が多いが、この映画自体が中国のステレオタイプを発信しているのであって、アジア人だから応援しようというのは真逆の発想だ。アジア人であるからこそ、このイメージを発信してほしくないと本来思わなければならない。
単に中国人が主人公だから批判しているのは論外だが、この映画の問題点が単なる中国人差別を受けていると思っているのも同類。
結局、どちらも中国人の立場を理解していない。中国＝カンフーのイメージを世界にこれ以上発信してほしくないのだ。間違っていたり、古臭いイメージは多様性ではない。
だからこそ中国からも嫌われる。
ラーヤと龍の王国同様、アジア系…オークワフィナでいいじゃん！って引き出しの少なさにも問題がある。
これ中国の出資者たちと関係性を修復しないと続編は作れないし、他の作品にがっつり繋げるのも非常に難しく、だけど今後のビジネス的なアジア市場との関係性によって、どうにでもできる絶妙な距離感で描かれている。
ムーランやノマドランドの問題もあるし、ちょっと難しい気もする。
だからエンディングは、がっつりMCUな本来のものと変更されてるんじゃないかな...付かず離れず！
アクション映画としては、申し分なくおもしろい作品には、なっているんだけど、今後の活躍は大人の取引き次第だということ。
中国は検閲が厳しく、習近平に似てるからってプーさんを公開禁止にしているぐらいだから、この際に別の出資国を見つけた方がいい。
イメージが大切なディズニーにおいて、そんな裏事情は隠しているし、なんなら多様性ですよ！ときれいごとに変換しそうだが、実際問題として資金調達の点で難しいだけに、これがアメリカと他の国で超ヒットしたら.…中国市場がなくてもゴーサイン出る可能性はなくはない！
…とりあえず手前のハードルとして、ブラックウィドウぐらいは超えないと。
