ブラックユーモアホフマン

シャン・チー/テン・リングスの伝説のブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

4.0
結局テン・リングスって何?
とは思うんだけど、トニー・レオン個人の力で無理やり説得させられる。

やっぱカンフー映画の歴史があるの、中国、というか香港は強いなーと思う。これが日本なら殺陣になるのかなと思うけど、伝統的な時代劇の剣術じゃさすがにマーベル映画に馴染まないだろうしなあとか考えたりして。(21/09/09追記:もしマーベルの世界でチャンバラするならライトセーバー的なことになってしまうかなと思った。日本人はルーカスより先にスター・ウォーズを生み出す必要があった)

マーシャルアーツのアクションって今までのマーベルに希薄だったから新鮮。そしてMCUにアジア人が増えてきて嬉しい。

シム・リウとオークワフィナのコンビ感が最高だった。現場ではもっとアドリブしてたらしいけどめっちゃ切られたっていうのも最高w

『ショート・ターム』は観たけど、まあまあだなーと思ってたデスティン・ダニエル・クレットン監督だったので、どうかなと思ってたけど、かなり良かった。

音楽もちゃんとカンフー映画風だなーいいなー川井憲次さんか〜?と思ったら、ジョエル・P・ウェストという、デスティン・ダニエル・クレットン組常連の人だった。器用だな。

チャン・イーモウと宮崎駿からの影響がモロすぎたけど笑
カラオケシーンで「A Whole New World」歌ってたけど、マカオのシーンでビルの外から手を伸ばすシャン・チーは「A Whole New World」のシーンの前にアラジンがジャスミンに魔法の絨毯から手を伸ばすところのオマージュじゃないかと思った。その後、エレベーターまでここを伝って行け!っていうのは『千と千尋の神隠し』で千尋が初めに油屋に入るところ。その後のネオンをバックにしたアクションは『007 スカイフォール』っぽいなと思ったり。

てかあのカブキマスクは結局なんだったん?笑 別に正体とかも明かされないし、大して活躍もしないし笑 アメリカパートの舞台がサンフランシスコなのもあって『ベイマックス』も思い出したけど、あれの敵もあんな見た目で、そしてやっぱりパッとしなかったよなー笑

サンフランシスコパートのアクションの舞台がバスなのはナイス。カンフー映画の伝統。

かめはめ波って言われてたけど、むしろナルトの螺旋丸っぽいなと僕は思ったり。
僕のオールタイムベスト映画の一本である『カンフーハッスル』も参考元だということで嬉しい。ポスターも貼ってあったし、ユン・ワーが大事な役で出てたのも嬉しかったなー。
チャウ・シンチーにもMCU監督させたら?と思ったけど、それこそ『ドラゴンボール EVOLUTION』みたいになっちゃうか笑 でもあの陽気なおじさんぶりはタイカ・ワイティティに通じる。キャストとして「シャン・チー2」に出演したりしたら超アツいな!!てか香港映画スターたちがこれからこのシリーズで沢山出られるかもしれないっていうのがワクワクする。

クライマックスのバトルはちょっと設計がごちゃごちゃしてて惜しいなーと思う。やっぱりルッソ兄弟やジェームズ・ガンとかはそこが非常に優れてる。スポーツ的な、ルールを設けて構図を分かりやすくするのがいいんだろうな。今回もトニー・レオンをあそこまで行かせるな!っていう第1ミッションはあったものの、そこは案外あっさり通過されてしまって、そこからはもうワッチャワチャって感じだった。もう少し交通整理してもらえると。

しっかりマーベル・ワンショット「王は俺だ」まで回収してくるのは、さすが!!
あとミッドクレジットシーンは今までのMCUで一番笑った!!そこからのクレジット入りも最高!!www
クレジットでかかる一曲目がアンダーソン・パークだったのもイカす。

【一番好きなシーン】
なんだかんだで、バス車内アクション。