kurita

ソー:ラブ&サンダーのkuritaのネタバレレビュー・内容・結末

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

大筋は良かったなと思ってる。クリスチャン・ベールが相変わらず良すぎてヴィランにも関わらず感情移入しまくりで最初から最後まで泣けて仕方がなかった。
だがしかし、これでいいのかと思わずにはいられないのが子供たちの扱いだった。
神に見放され見殺しになったゴアの娘(そしてストーリーには出てこなかった、同じく見殺しにされたであろう市井の民たち)、翻って物語のクライマックスで神の加護を受けたアズガルドの子供たちによる反撃。
それって結局は神の加護を受け得る選ばれた民しか生き残れないって事なのでは?その事実に、その神たちの振る舞いに絶望したゴアがあのような行為に及んだ訳だし、結果ゴア自身は願いを叶え、あれで救われたかも知れない。だが神の振る舞いによる結果は全く言及されず、何の解決にもなってなかった。

また、別の視点から考えるとまだ年端もいかない子供に武器を与え、神の名の下に戦わせるって旧日本軍のやっている事と変わらないのでは?どんな時であっても大人がその場にいる時、子供は守られる存在でなければならない、誰の子供であっても、守るべき対象なのではないのかと逡巡してしまう。

が、何やかんやあってめでたく、ハッピーな感じで終わってしまい消化しきれないものが残った。
あと、ゴアのビジュアルはハリポタのヴォルデモートに似ないようにデザインしたらしいけれど、結果マリリン・マンソンに似ていた…
でも良かったという相反する気持ちも同時にあるため、なかなか気持ちの整理がつかないなと。

あとはパンフレットでゴアについての言及がめちゃくちゃ少なかったのマジで何なんだよ?と思った。
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