フェアにアンフェア

ハロウィン KILLSのフェアにアンフェアのレビュー・感想・評価

ハロウィン KILLS(2021年製作の映画)
2.7
マイクマイヤーズが包丁で腹をいきなり刺すシーンだけでシリーズ合わせたら1時間ぐらいあるだろな。

というわけで、新基軸として立ち上がった民衆vsという図式を取り入れました。という着眼はかなり良かったと思う。それを面白く描けなかったことはつくづく残念。

前作は人生をかけて準備した妹というクレイジーな設定に心惹かれたが、今回は恨みは持っているものの普通に暮らしてきた人物が中心になるためにまるで相手にならない、民衆に関してはもう恐怖で暴走してるだけなのでもっと相手にならない。逃げながら殺されるか、近づいていって殺されるかぐらいしか変わらない。

これまでの登場人物も確かにこんなシーンはあった気がする程度なので、オールスター感は無いし、僕でそうなのだから普通の人からしたらもっと誰かわからないだろう。本来はこの人はこういう人物で〜と描かれるシーンの代わりに過去のシーンが出てくるので、人物描写は良い人悪い人、金持ちや努力家、元スポーツ選手とかではなく、老若男女問わず以前死にかけたけど死ななかった人になっている。

民衆の正義がマイクと対になるわけではなく、同様の悪であるという感じの収め方は、ホラー映画が大好きな深淵を覗くとき〜というやつなので、とりあえずそう言っときゃ頭がよく見えて便利なのは良いところ。