バルべ

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーのバルべのレビュー・感想・評価

3.8
何かこう、涙が出るような悲しみではなく、心に穴がぽっかり開くような悲しみに襲われます。

ティチャラや先祖たちの伝統を尊重するか、新しい敵なのだから自分達もリニューアルしていくべきか、で作品内の人物たちが揺れる描写はかなり印象的で、チャドウィック・ポーズマン亡き後の製作陣を反映させているかのようでした。

というか、こんなにブラックパンサーのキャラって魅力的でしたっけ?シュリやオコエは言わずもがなですが、エムバクやナキアも登場時間がすごく多いわけではないですが、かなりキャラが立っています。これほどまでに惹かれるキャラが、前作はティチャラとキルモンガーに隠れていたんだなと思わされ、前作の大ヒットに改めて納得いきました。

音楽も前作に引き続き素晴らしいですし、暗闇の中のカーチェイスは本当に心躍ります。

ストーリー自体に明確な抑揚というのはないのですが、それでも2時間半以上見たとは思えないテンポの良さと濃度でした。
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