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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーのssgameのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

※原作の知識ほぼ無しです
意図せず長としての重荷を背負うことになってしまった主人公が、兄弟としての立場と長としての立場の狭間で葛藤と決断を迫られる様子がリアルで面白かったです!
特に、ヒーローにもなりそうでヴィランにもなりそうなシュリがハラハラさせられてよかったです。

【全体】
突然王を失った国がさらされる状況と一刻も早い解決が求められている様子が分かりやすく描かれていて、亡きティ・チャラ(+歴代王)の偉大さを表現したかったんだなぁって印象でした。

【ストーリー】
MCUの作品はほぼ5.0をつけてましたが、ストーリーはちょっと減点せざるを得ないかなと思いました。
冒頭のチャドウィック・ボーズマンの追悼部分~人工ハーブを作るところまではよかったと思いますが、それ以降がかなり違和感の感じる展開だったと思います。
↑でも書いたように、ティ・チャラを突然失って、新たな王を選出しなければ外部からの攻撃を受け続け国としてとてもやばい状況で、なんとかしようというラモンダの焦りと、元々王になる気なんかさらさらないけど立場上候補として上げざるを得ないシュリの葛藤がかなりリアルに描かれているのでこのあたりは良かったと思います。

ただ、冒頭でチャドウィック・ボーズマンの追悼をしてしまっているが故に、見てる側としては常に追悼のシーンが頭をよぎってた人も多いんじゃないでしょうか。
そんな中で、シュリが完全に復讐に捕らわれ話が進んでいき、そのまま戦闘まで発展しちゃうのは見ててかなり「これ大丈夫か!?」って思いながら見てました。

最終的にとどめを刺さず思いとどまりましたが、脅して降伏させる方法は、かつてシビルウォーでジモにとどめをささなかった流れとは大分違いますよね。

その後、ワカンダフォーエバー!って言って戦闘が完全に終わりますが、ティ・チャラの意思を継いだようには到底見えなかったです。
(しかもその言葉をトリガーに弱った相手に不意打ちで追い打ちをかけるのもちょっと追悼としても良くない気がします)

【キャラクター】
・ラモンダ
焦りや責任が強く表れていて、言葉に力があってよかったと思います。

・シュリ
葛藤する様がリアルでしたが、結局彼女はどうなりたいんでしょうかね?今後に期待です。

・ティ・チャラ(子どもの方)
なぜ全く一緒の名前なんでしょう?敬意を示す意味合いでそうするのはわからないでもないですが、単純に区別がしづらいのと、ティ・チャラをリキャストしない方針をちょっと強引に言葉の綾を使って実質リキャストしようとしてません?って感じました。
リキャスト自体は別に良いとは思うんですが、なんか違和感を感じます。

【音楽】
民族的で特徴的なのがとても良かったです!

【今後の展開】
シュリがかなり未熟な状態で今後ワカンダをどう導くのか、
他国やタロカンとはどういう関係性を築いていくのか楽しみです。

【まとめ】
やっぱり追悼映画として見てしまったので、ティ・チャラの意思を受け継ぐような流れになるのかなって先入観で見ちゃってたんですよね。
それがなんだかいまいちうまく消化できなかった原因なんだと思います。

あと、バッキー出てくるんじゃないかなってちょっと期待してました。
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