子供向けではあるが、真面目に作られていて大人が観ても十分楽しめるクオリティのドキュメンタリー。
売りのCGはさすがにハリウッドなどの派手な物には敵わないが、それでも想像力を駆使して脳内変換すれば恐竜時代の風景が見えてくる。
個体に名前をつけてドラマ仕立てにしてあるが、90分近く学術的なことを真面目に並べたら子供には辛いだろう。それにディズニー的な擬人化を必要最小限にしている所に好感が持てる。
不覚にもデイノケイルスの格闘から隕石落下、そして現代への流れは感動してしまった。
気になったのがデイノケイルスの色。雌はピンクとか・・・・・
恐竜の色は分からないというのが昔は定説だったが、ちょっと調べて驚いてしまった。
なんともう10年前に、一部の羽毛恐竜の毛から色素が発見されて色が分かる恐竜もいるらしい。
じゃ、デイノケイルスも色素が発見されているのか！と思ったらこれはベニヘラサギという鳥を参考にした想像だそうだ。
これも含め、今作での一番の欠点は、事実と創作を作品中で明確にしていないこと。
ドラマ仕立てはしょうがない、と言うか、そこは良識ある人なら作り物として観る事が出来るが、虚実をごちゃ混ぜにしてはいけないと思う。
映画としてはロマンを感じる良作。
NHKさん、こんな番組を沢山作ってくれれば「みかじめ料」と変わりない受信料にも納得できるのだが・・・・・・・
