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海辺の映画館―キネマの玉手箱のd3のレビュー・感想・評価

3.6
映画鑑賞とは作り手たちの意見を聞く行為である。
映画を鑑賞するとき、「さあ俺を楽しませてみろ」と言わんばかりの姿勢で見ることも楽しみの一つではあるが、基本は作り手たちの主張に耳を傾ける場である。
映画はタイムスリップを可能にする。観客は絶えず映画と繋がっており、映画の世界へいつでも入っていける。
映画で過去は変えられない。しかし映画から過去を学ぶことができれば、未来は変えられるだろう。同じ俳優が繰り返し違う人物を演じることで、人間の本質とは普遍的なものであり、過去の人間と現代に生きる我々は繋がっていることが提示されている。
過ちは繰り返される可能性を秘めているが、その火種を見つけて消してきたのも人間である。
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