Masataro

ハリエットのMasataroのレビュー・感想・評価

ハリエット(2019年製作の映画)
3.1
この作品も聖書関連の作品同様で、人種差別や奴隷制度の歴史や現実を把握できていない私のような日本人には、本当の意味での理解ができないのだろうなぁと思いながら視聴しました。

悲惨な事だし、なんとかしたいのは理解できる。でも、勝手なことを言ってるのはどっちだろう?って思ってしまいました。

結論的には、主人公に全面的な感情移入が出来ないんです。

助けてくれた人への言葉。
元婚約者への言葉。
自己主張の強さ。
そのくせ、肝心な時に傍観者。

途中の演説は少々胸に来ますが…

何度も言いますが、悲惨な環境なのは理解できます。でも、同じ立場の人間に対してあのセリフはどうなんでしょう?って思います。

そして自分の行動や言動を“主”と言う宗教に責任を転嫁する。
この辺も無宗教の自分には理解が苦しい部分ではありますが…

ただ、幸せを獲得するために行動する。
その積み重ねが現状でも不十分とは言え、今の環境に繋がっている。その部分は賞賛に値すると思います。

作中の主人公に賛否両論をこれだけ強く感じたのは、今作が始めてのように思います。
ただ否の部分を強く感じて、賛の部分の重厚感が足りなかったように思います。

ラストの肖像画。映画の人とクリソツでした。笑
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