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ハリエットのnomovienolifeのレビュー・感想・評価

ハリエット(2019年製作の映画)
3.8
主演のシンシア・エリボは英国人で、アメリカ渡りその見事な歌唱力で一躍時の人となった。だからか、アメリカ奴隷解放の英雄であるハリエット・タブマンをイギリス 人が演じることに反対する者もいたようだ。しかしタブマン本人の顔の形に似ているし、英語も見事で(おかげで聞き取れない場面もあり)素晴らしい配役だったように感じた。

確かに宗教的だった。現代、宗教が否定的にとらわれやすい時代においては、「お告げのシーン」はより工夫が必要だったように思う。しかし実際に彼女はそういう人だったのだろう。そしてそうでなければ到底成し遂げられない偉業をやり遂げた。あれだけの生死の狭間を生き抜いて91歳の長寿だったのもただただ感心してしまう。

脚本と編集が少々バラついているので、泣けるはずの場面も涙は出なかった。またより過酷で残酷であっただろう当時の様子は、RG指定を気にしたのかかなりマイルドである。

しかしエリボはタブマンと共鳴し合っていたように感じる演技であった。
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