風来坊

ホワイト・ストームの風来坊のレビュー・感想・評価

ホワイト・ストーム(2019年製作の映画)
4.0
麻薬には手を出してはならぬという組織の鉄の掟を破り制裁された地蔵。麻薬に嫌悪感を持ち義兄弟に制裁を加えた地蔵の兄貴分ティン。麻薬関連で妻を亡くし麻薬撲滅に命を賭ける刑事のラム。それから15年が経ちそれぞれ立場が変わった3人が交わり戦いの火蓋が上がる。中国、香港合作のノワールアクション。

アンディ・ラウさんとルイス・クーさんが12年ぶりに共演した事でも話題になった本作。
ルイス・クーさんは復讐心を燃やす非情でクズな麻薬密売組織のボスを演じています。ただこの復讐心はただの逆恨み…。
アンディ・ラウさんは麻薬撲滅に狂気ともいえる執念をみせる男を演じています。やはりこの2人が揃うと華があります。

表向きは2013年の香港映画「レクイエム 最後の銃弾」の続編という事にはなっていますが、内容は前作とは全く関連性はなく、番外編というかなんちゃって続編なので前作を観ていなくても全く問題ありません。
関連していると云えば麻薬戦争に絡むお話という事でしょうか。

外面かも知れませんが、麻薬犯罪に厳しいとされる中国。
掃毒というタイトル通りで麻薬撲滅の為なら手段は選ばないという物語。
麻薬がいかに個人の人生と他人の人生を台無しにするかという怖さは存分に描かれています。

カーチェイスと銃撃戦は凄まじく迫力満点。特に地下鉄のシーンはあり得ないけどアイデアも表現もスゴかった。アクション好きには大満足です。
全面対決までがまだるっこしいが、いざ始まれば緊迫感と派手さは半端ない。

三つ巴にしたいのかそうでないのか、イマイチはっきりしないところは残念でしたが、なかなか楽しめたノワールアクションでした。

まとめの一言
「麻薬は人を狂わせる」
風来坊

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