たく

ハスラーズのたくのレビュー・感想・評価

ハスラーズ(2019年製作の映画)
3.6
2008年のリーマンショックで稼ぎを失ったストリッパーたちがその原因を作った金融界の元上客達から金を巻き上げて行く復讐劇を軸に、血の繋がらない彼女達が家族のようになって行くという「万引き家族」じゃん!って話で、「パラサイト」もそうだけど貧困と犯罪という題材は今の世界的な潮流なんだね。

ジェニファー・ロペスを映画で観るのは「ザ・セル」以来20年ぶりで、50歳なのに美貌が未だ健在なのに驚く。デスティニーのポールダンス練習に付き合うときの鍛えられた身体つきとしなやかな踊りが凄い。
デスティニー役のコンスタン・ウーは「クレイジーリッチ」が記憶に新しく、本作も取材シーン終盤の涙の演技が素晴らしかった。

全編にショパンのエチュードが散りばめられてて、チームワークが最高潮に達したパーティーのシーンで「別れの曲」が流れるところに皮肉が効いてて印象的。
‥と思ったらこの曲名で呼ばれてるのは日本だけなのね。海外では「Tristesse」(悲しみ)とのことで、あながち外れてはいなかった。

ラモーナの取材の最後の部分はたぶん創作だろうけど泣けたね。
たく

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