朝田

ハスラーズの朝田のレビュー・感想・評価

ハスラーズ(2019年製作の映画)
4.0
「マジック・マイク」と「アメリカン・アニマルズ」、そして「グッドフェローズ」が融合したような作品。路頭に迷ったストリッパーたちが、イリーガルなビジネスに手を染めるハスラーに化していくまでを、過去と現在を行き来しながらラップ・R&Bを中心としたポップミュージックと共に軽快に描いていく。パーティーの終わりを描いた、ある種の切ない青春映画であり、ドキュメンタリータッチのクライムムービーでもある。全編を通し、編集のリズムがとにかく軽快かつ工夫に満ちている。スローモーション、長回し、手持ちと固定の切り替えなど映像のタッチを変えていく事で飽きさせない。特に中盤は犯行を行うシーンがメンバーを変えつつひたすら反復されていくが、カメラワークの変化が単調さを避けている。全体のテンポが軽快であるが故に、結末のほろ苦さがより強調されていく造りになっているのも良い。カーディ・Bやリゾ、アッシャーといった黒人のミュージシャンたちが豪華に共演しているのが楽しい。
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