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ルース・エドガーのlemonstaのレビュー・感想・評価

ルース・エドガー(2019年製作の映画)
3.8
終始ルースに釘付けだった。
いま喋っていることは本音?その笑顔は本当?
真実を知りたくて目を凝らして見れば見るほど分からなくなる。

ルースだけでなく友人たちも両親も先生も、みんな少しずつ歪みや違和感を感じさせてくるものだから、小さなモヤモヤが積み重なって、気付けばずっしり消化不良な感じ。
不穏な音楽がやけにあざとくて面白い。

ルースの母親は自身の「理想の家族」に捉われすぎて不自然で窮屈そう。
面談での突然の嘘はルースへの愛情というより自分の為に見えたし、最後までルースの言動にいちいち揺さぶられてる感じも痛々しかった。

ウィルソン先生はなんだかとっても気の毒でした。でもレッテルを貼るのはよくない。ルースの反発は当然。

しかし結局のところルースの迷いや葛藤はルース自身のものであって、ウィルソン先生がいなくなったところで消えるものではなく、これから様々な経験をして彼なりに折り合いをつけながら生きていくのだという結末。
だったのか???

正直モヤモヤだらけだし楽しい映画でもなかったけど、観るたびに発見がありそう。
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