れん

アラビアンナイト 三千年の願いのれんのレビュー・感想・評価

4.2
ジョージ・ミラー監督最新作にして怒りのデスロードとは全く趣の異なる味わいなるも確かに流れるしっとりとした狂気、深い悲しみと孤独、愛情を描き、監督の領域の広さと懐の深さに驚かされる。語り手と聞き手、物語を語ること聞くことで解放され癒されていく心、孤独な魂たちが繋がり溶け合っていく。過去、未来、現在の垣根を越えながら数々の壮大な記憶、物語を悠々と旅する。ファンタジックな世界観に説得力を持たせる名優2人、イドリス・エルバのどっしりとした魔人感の中に悲哀が漂い、ティルダ・スウィントンの現実離れした存在感が孤独さをさらに強める。物語を語り合い、そこから新たに生まれるアイデア、想像を超える想像力に出会い、心の栄養となっていく。素晴らしい物語。
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