キミシマユウキ

スミス都へ行くのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

スミス都へ行く(1939年製作の映画)
3.8
田舎のボーイスカウトのリーダーだったスミスは死亡した上院議員の代わりに政界に担ぎ込まれる。そこで腐敗しきった政治を目にしたスミスは単身対決することを決意するのだが…


『素晴らしき哉、人生』の
フランクキャプラ監督×ジェームズスチュアート主演の政治ドラマ映画
アカデミー賞11部門ノミネート!キャプラ監督の作品を勉強しようと思い鑑賞。

アメリカ上院議員の裏技が知れる作品だった(笑)

現在の上院議員が同じようなやり方で通用するかどうかは知らないがとにかく主人公のスミスが議会の規定を逆手にとって政界を牛耳る巨悪に立ち向かう話だ。
2時間のうちのほとんどが彼の演説なんじゃないかと錯覚するほど議会で粘るシーンが長い、しかしその熱量と真っ直ぐなスミスの信念が視聴者も世論もすべてを巻き込んで味方につけてしまう魅力があるんだろう!
まぁ主人公像も悪者像も典型的でわかりやすすぎて、

「いやこんな根っからの良い奴いないだろう!」

と少しひねくれた目線で見てしまったのはきっと平成生まれのゆとり育ちだからだろう…
とにかくアメリカ人は好きそうな作品だった(雑)

主演はジェームズスチュアート。
観るのは二度目の俳優だが、設定の年齢よりだいぶ老けて見えないか?
ヒロインのサンダース秘書役の女優は綺麗でした。

牛タン戦術やら牛歩戦術という議事妨害(合法的な手段で議事の進行を妨げること)を学ぶことができ、熱い正義を感じることができる!
議会を見てるというよりは法廷ドラマを見ている気分だった。
この映画が公開された後上院議員は憧れて議事妨害とかやらなかったのかな?笑

昔の名作を観たい方、フランクキャプラ監督作を観たい方、そして「アメリカの良心」ジェームズスチュアートの熱い演説を聞きたい方にはオススメの作品。