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スミス都へ行くのkyonのレビュー・感想・評価

スミス都へ行く(1939年製作の映画)
4.0
キャプラとジェームズ・ステュアートの『スミス都へ行く』をやっと鑑賞。”やっと”の作品が多い…笑

最近シン・ゴジラを観たり、政治ニュースとか目にしたり、偶然似たような本のエピソードとか読んでいたりしたので、すっごく身近に感じたというか、王道の英雄ってよりはやっぱり諦めない粘り強さみたいな男だったな、スミス。

人間くさいんだけど、こんな人がいたらなあ!なんて思ったり。

実直で素直、信念を持っているからこそ権力に負けない構図は生まれるよね。

あのスミスのラストにかけてのクローズ・アップがすごく良い。
声の枯れ具合も体当たりな感じが出ていて引き込まれる。

クラリッサとスーザンのファッションの対比も面白い。
お父さんの命令でスミスに色仕掛けするスーザン(キャミソールやノースリーブ、フェミニンスタイル、色はなんか白や赤っぽいなみたいな)がいる一方”レディは働いちゃダメだからね!”っていう台詞をクラリッサ(スーツやパワーショルダースタイル、無彩色中心だったかな)が吐くのが当時を現している気がする。
クラリッサみたいな賢い女性いいなー!
政治家の台詞合戦、何度も挿入されるリンカーン像、影の演出、キャプラの手にかかると理想を突き進む男の物語が紡がれる。
キャプラ作品は救われる部分がたくさん。

新聞の作り方も面白かった!
まだ刷る方法もあって、なかなか大変だな新聞…と思いつつ、簡単に世論を変えられる立場が私利私欲で動いたら、っていう視点は持つよなあ。

ラストがすごく意外でした。
ただスミスの闘争が印象に残ったからありなんだなー。
おそらく議長が1番理解していたのではないかというくらい微笑ましい笑顔でした笑
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