アンナチュラルないながきつかさ

シン・ウルトラマンのアンナチュラルないながきつかさのネタバレレビュー・内容・結末

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

一年延期されて待ちに待っての公開。おまけの夜で予習ばっちりの上、運良く初日に観に行くことが出来ました。
結論から言うと、「消化不良」でした。

皆さんほど詳しくはありませんが、
幼い頃から初代マンとセブンで育った自分にとっては、世代の平成ウルトラマンと同じくらい初代マンは特別で大好きな存在でした。
同様に、青年期をガンダムとエヴァンゲリヲンに費やし、富野さんと庵野さんの血に色濃く染まったまま成人を迎え現在。
「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」に自ずと期待を寄せずにはいられず...。

何度見てもハラハラする高揚感、説得力のある俳優陣の演技力、これまでの庵野監督だからこそ描けた脚本に演出に最高の映像と音楽、原作に忠実なまでのリスペクトを感じつつも、今までのゴジラを破壊して再構築した完成度の高い「シン・ゴジラ」。

「あんなものをあと2作も観れるのか」と期待してしまったが故、今回の「シン・ウルトラマン」では至る所で"中途半端さ"を感じざるを得ませんでした。

冒頭の演出こそ最高に爆アガりし、「このままの勢いでいくのは流石に最高すぎる」と思いました。
ウルトラマンの初登場がちゃんと銀色の巨人でAタイプの顔であり、登場早々スペシウム光線でネロンガを蒸発させるところ。メフィラスとウルトラマンがヴィランとヒーローの構図として、お互いがどちらにもなり得るように捉えられるところ。唯々かっこいいナイトバトルや原作オマージュの数々。
もちろん最高な部分も多く、これを現代に映画館で観られるのは幸せな事だと思いつつも...

・アクションが馴染みの着ぐるみアクションではなく、どことなく不自然な戦闘シーンであることや、
・禍特対の友情やウルトラマンと人間との友情、浅見と神永(ウルトラマン)の絆やバディ感が一向に描かれず、
・ほぼクライマックスといえないゼットンとの対決もウルトラマンと禍特対を応援したくなるような戦闘ややり取りが少なく、
ラストシーンにおいて重要なカタルシスがあまり得られなったため、「え、、終わった、、」といった気持ちになってしまいました。

樋口監督のことを悪くは言いたくありませんが、SJHUを名乗った以上庵野監督が全て脚本・演出を行なってほしかったなと個人的な意見です。

ただ、結果周りの人もみんなおもしろかったと反応しているので、そこに関しては純粋に良かったと思います...。

皆さんはいかか感じましたでしょうか。

長文失礼しました。