仮想空間

シン・ウルトラマンの仮想空間のネタバレレビュー・内容・結末

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

本家オマージュのオープニングで盛大に笑ったのが出オチだったとは……
びっくりするほどハマらなかったと言うか、自分の期待値が異常に高かったのだなと認識。別にストーリーに難があるわけではなさそうなのだが。

何から物申したら良いのか…
この作品の最大の瑕疵は、人間側(禍特対側)のガジェットをほとんど切り捨ててしまったこと。この作品が「空想特撮シリーズ」を自称するなら一番切り捨ててはいけない部分だったろうと思う。
かつてウルトラシリーズならびに円谷プロの特撮作品にお世話になった身としては、心震わせるメカニック発進シークエンスやアクロバットシーンが不可欠だと感じている。しかしこの作品では、地球側の防衛チームからそうしたロマンを剥ぎ取り官僚化させてしまいことによってロマンが空っぽになってしまった。
もう一点だけ申し述べるならば、初代マンのフジ隊員の巨大化のオマージュを、スーツ姿の長澤まさみにやらせた点。
一番最悪と言っていい部分だと思う。
フジ隊員の巨大化は、制服というオフィシャルな服装でなされており、単純に「操られる人間」のイメージがダイレクトに伝わってきた。しかし長澤まさみのあの巨大化はどうだろう。脚を露出した状態で、アオリのアングルで足元から写すという露悪さ。そしてその様子を数カットに渡り反復させるという執拗さ。セクシュアルに長澤まさみを捉えようとする意志を感じずにはいられなかった。
これには男性中心の日本映画よ、、、と嘆かざるを得なかった。かつて批判されていたアツギのタイツの広告で、よむ氏のイラストレーションが槍玉に上げられたことから何も学んでいない。

などなど…
初見では悪い点が圧倒的に目についた。ウルトラマンに育てられた者としての温情(?)で点数は保留にしておく。再見かつ再考の余地あり。
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