あおみどろ

1917 命をかけた伝令のあおみどろのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.5
脅威の超長回しで繰り広げられる、ただ一つの伝令の為に戦場をひた走る兵士の物語。「ここまで一切カット割ってないんだよな………??」と疑いたくなる時が来るほどに緊迫感が凄まじい。これをやり通せる役者と撮影隊の肝の強さよ………

幻想的な花畑から始まり、兵士たちがごったする塹壕、死体にまみれた泥沼地帯、廃屋だけが残る焼け野原、敵だらけな廃村など、超ロングショットで送られる「戦場ツアー」はとても魅力的。長回しである為に、戦争の光景を直で見せられているような感覚は他の作品では味わえないテイストだ。

命の為に武器を捨ててでも伝令を伝えにいく主人公ウィリアムの姿は『ハクソーリッジ』にも似た「新たなる形の戦争映画」のように思える。これは『フルメタル・ジャケット』や『プライベート・ライアン』に並ぶ傑作なのではないだろうか。
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