疲れた。緊張しっぱなしじゃないか。
ワンカットワンカット、と皆が口を揃えて言うせいで、ことある度に撮影方法が気に掛かってしまった。その流れでどうやって波を立てずに池を超えるのだろう、濁流のシーンなんて疑問符だらけ。
今やCGでどうとでもなるという、元も子もない話はしないようにしたい。
そんなカメラワークに気を囚われ過ぎて、中盤は衝撃的な展開だった。今となればフラグはあったのだがね。
そうは言っても編集に「ダンケルク」のスタッフが入ってたりするのだから、ワンカットに'見える'というのが正確な言い回し。我々の気づかない繋ぎ目は多々あったのだろう。
監督が拘ったワンカットは、予定調和をなくし、緊迫感、リアリティ、スピード感を拾いやすくさせる。伴い、感情の没入感も大いに体感させられた。
知っての通り、ヴェルサイユ条約は1919年。その後に第二次世界大戦も控え、今に至るまで戦争はなくなっていない。
誰かに押し付けられるより、「感じる」ことで反戦になる。
まんまと監督の意図に嵌った2時間だった。
