京極さん

おもかげの京極さんのネタバレレビュー・内容・結末

おもかげ(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

映像センスの塊みたいな描写が多い映画でした。まず冒頭の長回しによる室内1カットのシーン。電話での子供とのやりとり。これが凄い。観ていて焦燥感がもう溢れる。効果的だと思いました。そして数年後、冒頭の海辺のシーンのやたら長いこと。ただし芸術的と言うか美しんだよな。少年ジャンとすれ違うまで1カット。この映画は幼い息子を亡くし海辺で魂を探し続けるエレナとその面影を持った少年ジャンのなんとも言えない恋愛なのか親子愛なのかな映画なんですが、触れそうで触れない関係というかいつ情事になってもおかしくない関係というか。そこが面白いところだと思いました。セリフがあまりなく表情や仕草の絵で見せるところもいい感じ。そして常に海が出てきます。明るい海、寒そうな海、暗い海。この映画のテーマに沿っているような感覚に囚われました。ラストの終わり方もいいですね。元旦那に電話をして白トビする。色々なことが感じられました。
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