ずっと見よう見ようと思いつつ見る決心がつかなかった。序盤からつらすぎて早々に挫折しそうになったけど、少しずつ少しずつ進めていった。
あまりにもひどいことが降りかかりすぎて、言葉を失う。壮絶な家路。
何処に行っても誰と会ってもひどい仕打ちを受けて、安心できる場所がない。今度こそ、次に会う人は、優しいかな、という淡い希望も打ち砕く地獄めぐり。みんなが何かしらの問題を抱えている。諦めたように言葉も表情もなくしていく少年の眼差しは、人間と、戦争の愚かさを静かに映し出す。
異端とみなされた鳥を群れで攻撃する人間たち。
再会した父の腕の刻印。
全てが重く苦しい。それでも、見て良かったと思う。そして、現実のことを思いまた苦しくなる。