MasaHagino

異端の鳥のMasaHaginoのネタバレレビュー・内容・結末

異端の鳥(2019年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

決して気楽に見れる作品じゃなかった。戦争での難民や孤児の現実を、孤独な少年に映した映画。いろんな家庭でかくまってもらっては逃げ出しを繰り返す少年の痛ましさ。優しいおじいちゃんが首を吊るシーン、助けられないと知ったら逆に飛びついて苦しみを和らげる姿はとてもしんどかった。
途中までは各家庭で無言で言いなり、ひたすらに耐えていたのに、途中で女の子の優しさを知ってしまってからは感情や行動が過激になった。一度生きる喜びを感じたら、その分の絶望の反動があるのかもなと。銃殺になるはずが逃してくれたり、と間一髪なシーンはハラハラ。。
あまりにも生きる力が強く、なんでこんな少年が逃げ回る必要あるのかと悔しくなる。自分より弱いもの/動物を殺すことでしか、生きる道がない世界のおぞましさ。。
少年役の彼の演技力ハンパない。どんだけ不安でも"生きる"目をしてた。ポーランド、ベラルーシ、ウクライナ、チェコ、スロバキアがロケ地って、制作めちゃ大変そうだなとか思ったり。言語が人工語(エスペラント語)で大変そうだったり。
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