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HOKUSAIのtakeのレビュー・感想・評価

HOKUSAI(2020年製作の映画)
4.3
HOKUSAIのメッセージ性としての素晴らしさは後半で語るとして、私はこれを2回目はカラフルなエンターテイメント視点で観た。そうするとどうしても変換できないシーンはあるが、ほとんどが面白いシーンになる。もっともっとエンタメにしてみたら沸き起こる波が違う波になったろう。泣かすことに集中せずに笑わせてこその葛飾北斎、そんなHOKUSAIを見てみたい。

柳楽優弥は私の永遠の推しであるが、近年の彼はその存在感はそのままに素晴らしいが少し強く濃い。妻とのシーンが凄くよかった。

そして、この作品の素晴らしさは時代を味方につけたことからはじまる。
このタイミングでこの作品かと唸る。コロナ禍で自由を制限されている今こそ強く考えるものがある作品若年期の柳楽優弥は天才ながら青臭さを、老年期の田中泯は天才ゆえの狂気さをそれぞれスクリーンで生き抜いた。これほどの信念と真っ直ぐさに完敗。世界の北斎だった。素晴らしい。
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