メタ壱

HOKUSAIのメタ壱のレビュー・感想・評価

HOKUSAI(2020年製作の映画)
3.9
浮世絵画家・葛飾北斎の半生を青年期と老年期で描いた作品。

人類で初めて絵を描いたのは誰なのかはわからないけれど、原始時代に描かれた壁画とかが多分最初で、文字は絵が元になっているし、絵が生まれたのはきっと言葉が生まれるよりも先だったんじゃないかと思うと、絵は人が最初に持った他人に心を伝える手段だったんじゃないかと思います。

言葉は気持ちをある程度正確に伝えられますが、絵は曖昧にしかものを伝えられません。
だけれど言葉と違うのは、国や時代の壁を飛び越えられるという事。
そしてそれはとても強い力を持っています。

だからこそ江戸幕府は娯楽や絵、文章を弾圧したのだと思います。

だけれど絵は、そして様々な表現である音楽や文章などは、娯楽という形で広く、遠く、強く、永く伝わっていくはずです。

現在でも漫画やゲームが有害だとか規制したほうが良いとか言われていて、人間社会の本質は昔から変わっていないのかもしれないけれど、それと同じに、むしろそれ以上に芸術が持つ力も永遠に変わらないし、無くなる事もないのだと信じています。
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