よっひ

ハニーボーイのよっひのレビュー・感想・評価

ハニーボーイ(2019年製作の映画)
3.7
オンライン試写会にて。

最推し若手のルーカース・ヘッジズ主演、彼の幼少期を演じるのはノア・ジュプくんと、この時点で個人的には良作確定なのだが、
父子というテーマを真正面から丁寧に描こうとする監督たちの想いが、強く伝わってくる作品だった。

全体的に暖色味の強い映像から、どこか夢を見ているような、現実(過去)との境界線が曖昧な印象を受ける。

しかしながら、主人公オーティスが過去の記憶を辿りながら迎えたラストで、
現在の彼、子役時代の彼、更には父親役で本作の脚本を書き上げたシャイア・ラブーフ自身、
三人の人生が地続きとなるあの瞬間は、誰もが痺れるのではないだろうか。

欲を言えば、ルーカス・ノアくん・ラブーフの高水準の芝居と、作品全体のメッセージがきちんと結びつくような演出、構成にしてほしかった。
テーマ的に仕方ないのかもしれないが、起伏の少なさから見せ場が分かりにくく、各シーンの"繋ぎ"もやや雑に感じた。

とはいえ「父親」という普遍的な題材は、すべての人に何かしら引っかかる部分があるはず。一見の価値あり。
そして、エンドロールがこれまた良い。
よっひ

よっひ