なんていうんだろう、これは。「大きなグルーヴ」とでもいうですかね。
主人公の男は、もうとにかく一貫性がなくて、あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。なにひとつビシッと決まらず、フラフラした調子のみが続いてゆく。
だんだんと、これは「ビシッと決まらない」ことにおいて一貫性を発揮しているのでは? と思いはじめたところで、ここだけは! と言わんばかりに一回だけビシッと決まるショットがある。
なんていうか、即興のジャズにみんな好き勝手にプレイしてるけど、一箇所だけお約束ごとみたいビシッと合わせてくるところがあるみたいな感じ。