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ラスト・クリスマスのnomovienolifeのレビュー・感想・評価

ラスト・クリスマス(2019年製作の映画)
3.3
人を苛立たせてしまう人には、もしかして理由があって、ほんの小さな後押しさえあれば、その人の素晴らしい面を引き出せるかもしれない。人は他人を「こういう人なんだ」と決めつけてしまいがちだけれど、この映画は、そういった身近な偏見をなくすことの大切さを伝えているように思った。あとエマ・トンプソン最高!

しかし……私の中ではやっぱり高い評価はつけられない。名作、名ドラマを次々と製作してきているBBCとは思えない、残念な作品だ。けれども、何がダメだったのかうまく説明ができない。例えば「politically correct 正論の押しつけ」を背景にした演出が見え見えだったところ。移民、差別、脱EU、同性愛者、有色人種、ホームレス、などなど、登場人物たちの背景があまりにも正論を押し付けるてんこもりに感じて息苦しい。そして、「意外な展開」を狙い過ぎていて、不自然なところが沢山あった。

これ以上言うとネタバレになってしまうので控えるが、もう少し焦点を絞って丁寧に描けていたらもっといい作品になったと思う。
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