太田康裕

世紀の終わりの太田康裕のレビュー・感想・評価

世紀の終わり(2019年製作の映画)
4.0
レインボー・リール東京2021で。
#RRT2021

【あらすじ】
バルセロナで偶然出会ったアルゼンチン人とスペイン人の男性二人。一夜だけに見えた男たちの関係は、20年にわたる壮大な愛の記憶を呼び起こす。時間の概念を巧みに操り、恋人との過去・現在・未来を描いた究極のラブストーリー。『WEEKEND ウィークエンド』(第21回上映)や『君の名前で僕を呼んで』を彷彿とさせる本作は、各国の映画祭で上映され人気を博した。2019年を代表するゲイ映画がついに日本上陸!
(レインボー・リール東京2021公式サイトより引用)


以下、感想。
公式サイトでは20年に渡る現在・過去・未来と書いてるんだが、さてそれは正しいのか?

現在パートから始まる物語は回想シーンなどを画面色調や音楽など変えずシームレスにつなぐ。
いやそれどころかメイクや衣装すらほとんど違いがない。
で、終盤ふいに始まる未来編はそれまでの物語と明らかに矛盾する。
そして種明かし。「ラ・ラ・ランド」のように訪れなかった未来を見せたのか。
と納得するのだけど、そうして物語を振り返るといくつもの仕掛けられてた違和感が気になる。
あれ?そもそももっと全然前からこの話現実の話じゃなくなっていたんじゃ?

と、まぁ何度も反芻したくなるスルメのような映画だった。

これ、意図的に分かりにくくしてるんだよね?
まさか演出下手なわけじゃないよね?
と一抹の不安を抱きつつ、見た人と語り合いたくなる、まさに映画館向けの映画。