ノリべん

ケアニン こころに咲く花のノリべんのレビュー・感想・評価

ケアニン こころに咲く花(2020年製作の映画)
4.8
家族に介護福祉士がいる関係でこの作品と出会い、鑑賞できたことにとても感謝をします。
現場で働いている人間がかなりリアルというくらい現実的で心を抉るような描写や言葉もあるのだが、自分が置かれている現状で理想と現実で戦っている人たちの姿をとても清々しく描いている。自分がその立場になったらどうなのか。ということを考えるととても胸が苦しくなる。映画的な演出は多いが、リアルな演出がとても心を打って離さない。
ここからは自分語りになってしまうので、とても心苦しいが祖父が亡くなる直前に生命維持装置を付ける直前に私は付けないでくれと懇願した。付けても植物状態になってしまう祖父を見たくなかったからだ。結果的に祖父は生命維持装置を付けその2日後に息を引き取った。その時に介護ということに対してとても偏見を持っていたのは事実だ。命を延命すること、誰かに生かされなくては生きていけないことに対してとても偏見を持っていたが、この映画を見て、現場で頑張られている人の話を聞いた時に考え方が変わった。介護とはその人の幸せを考え、最後まで向き合う仕事なのだと分かった。とても素晴らしい職業であり、全ての介護に携わってらっしゃる皆様に敬意を込めて私の涙と一緒に感謝を伝えたい。
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