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Redのtaichiのネタバレレビュー・内容・結末

Red(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

輪郭が消えかかってる役づくりの夏帆さん白くて綺麗。不倫、心中って常夏よりやっぱり極寒。映像の寒色に赤を入れるおしゃれ感。
タイトルはReturnedから取ったんかな…。赤旗が地面に落ちてそれを越えて行く彼女はあの時、彼の元へ戻ると決めたのかな。
お正月の旦那家族との行事は嫁にとってはとても居心地悪い。追い打ちを掛けるように実母は娘の味方になる所か、自分と違う生き方をしている娘に嫉妬も入ってるのか否定的、己の価値観押し付け優しさなんてない。そんな実母も孤独な人なんやろな。
主人公の頼りになる人間関係が無くて自分がどんどん消えていく日常に、志半ばの美化された元恋人。そりゃ戻ってまうわ。やっと、やっとここまで来たのに彼は白血病で短い命。最後のいきましょうは、私は心中の逝きましょうとしか聞こえなかった。
みどりちゃんは不憫。これからみどりちゃんは母を恨んだり、自己承認出来ずに苦労する事になるやろう…
でも!彼女も大人になって、母も女という生き物やとか人間として思えた時、みどりちゃんの中の大好きな母が戻ってくると思いたい。
主人公はどこへ行こうが誰と居ようがハッピーエンドにはなれない。自分で自分を肯定しない限り。そんな中でも彼と居る時の自分が好きで選んだんだろな。運転席でハンドル握ってさ。よかったね。
道徳的で常夏でもないけれど、私は好きだったな。
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