Hallelujah《家》誰かといても一人で生きてる感じ --- 映像美の中、どこか弱々しくも静かに内側で抱え燃える夏帆の繊細な熱演とエロ&ズルい妻夫木聡。ブッキー演じるのはジェフ・バックリーを聴く伊達男。本当にズルいよな。番宣など時折のバラエティでよく喋る陽性なイメージがある分、見ていると笑っちゃうくらい照れる。柄本佑は最高。原作がいつ書かれたものか知らないけど、旦那"真くん"に押し付けられる幾分時代錯誤なほど画一的な"母親"という役割の中に主人公・塔子の人格は記号符号化して埋没する。良妻賢母とでも言うか"よき妻/母"を淡々と荒波立てることなく演じてきた。その中での再会は情熱を燃え上がらせ、生き甲斐をまた見つける契機となる、自分らしくいられる場所。燃えるような恋路の果てに。この作品の一種の"胡散臭さ"にも繋がりそうな綺麗すぎる印象は出演者たちの好演熱演によって確かに地に足の着いたものになっている。
「男の人は千年経っても男じゃないですか！」「お前さぁ、なんで本当に結婚したの？」「帰ろう。一晩あれば向こうにつくから」「鞍田さん。行きましょう」
