リッジスカイウォーカー

マトリックス レザレクションズのリッジスカイウォーカーのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

※ネタバレ全開で書いています。未見の方は読まないでください。


2022年映画一発目は、まさかの復活を遂げたマトリックスレザレクションズ!!

Filmarksのフォロワさんたちの不評っぷりに狼狽えていたのですが、IMAXのマトリックスリバイバル上映を観てきて、マトリックス熱が再燃。
どうせ観るならIMAXで観たい!!と盛り上がってきたことがトリガーになりました。


結果、観てきて本当に良かったです!!
俺的に最高のマトリックス続編。
もうこれしかないと。
見事にあのレボリューションズの💩ぶりからこの物語に復活させたなとw(失礼)

エンドロール終わって妻にサムズアップ👍しちゃいましたw



本作の期待値はマトリックスをネオの自己犠牲で平和に導いたはずの世界が一体どうなっているのか?ということ。正直レボリューションズは全てを観客にぶん投げて終わったので、不満しかなかった。その先を想像し、どう魅せてくれるかという点。
巷では1作目の続編という話も聞いていたので、パラレルワールドな話になるのかな?と思っていたのですが、全くの稀有に終わりました。本作はまさしくレボリューションズの続編。間違いなくマトリックス4でした!

平和が訪れたはずのマトリックスは平和になったわけではない。
人間と機械の対立から、人間と機械の共生にシフトチェンジした。

マトリックスを新たに再構築するため、アーキテクトからアナリストへとバトンタッチして導き出した生きる道は、ネオとトリニティを近くに置いてエネルギーを取り出すこと。

マトリックスにおいて、ネオとトリニティは邪魔者であるにも関わらず、バランスを取って維持していくために必然な存在であること。

これがデジャヴを生み、人間が再度ネオを取り戻す物語が展開される。

人間の世界は循環で成り立っていますが、結局のところマトリックスの世界も循環している。
リローデッドではリブートして何度も同じ事を繰り返していると言っていましたが、今回もその展開に変わりはありませんでした。
むしろこうした筋書きを立てた事で、マトリックスにおける循環社会がより分かりやすくなっている。

そしてマトリックスを維持・アップデートしていくための要素として虚構の中にフィクションを生む必要があると言う。
0と1しかないコンピュータの世界に嘘を紛れ込ませるという判断をアナリストがしたことも面白い。

人間が生きていくには、嘘というエッセンスも必要だということを揶揄し語り出すシーンは前のめりになっちゃいました。

また本作で面白いのはモーフィアスは人間ではなく、プログラムのままであること。
ここはよくわかんなかったけど、プログラムにも赤いピルが効くというのはマトリックスの支配から逃れたいプログラムがスミスのように存在している?ということなのかもしれない。

モーフィアス以外にも過去作のキャラクターが出てくるのも良かった。

ネオがいなくなった世界で人類を率いていくナイオビ(これホントに同じ役者さん!?)
マトリックスの支配から逃れ、自らの野心のままに動くスミス。
マトリックスから切り離され、レガシーコードとしてただ存在するしかないエグザイル(あれがメロビンジアンってパンフ読んで分かりました。スピンオフするぞはウケたw)
そして何より謎の存在であったサティーにもスポットライトが当たっていたのは拍手喝采👏

あれだけ匂わせといて、お前なんやねん!で終わったレボリューションズからの一つの解を提示してくれます。

マトリックスが過去の反省(スミス)からエージェント以外にも手軽に侵入者を攻撃するbotという手段を生み出しているのも良い。エージェントは無敵さゆえのリスクを伴う。


再構築した世界での救世主はネオではない、というメッセージも分かりやすいし、さらなる再構築に向けた一手はマトリックスだけではなく、人間も介入するというのも良い。

なんだかよく分からないレボリューションズで終わった物語が、しっかりとレザレクションした瞬間だ。


人間が変化をさせてきてしまった地球が生き延びるための手段は、無理矢理変えていくのではなく「適応させていく」。

マトリックス公開の2000年から20年でまた世界は余りにも変わってしまった。

その中でも手を取り合い、世界を再構築していくためのレザレクション。

リアルに生きる地球とマトリックスが伝えるメッセージはクロスオーバーしている。

ラナ監督がリブートさせた理由を至るところで感じ取れた。


本作がイマイチだと感じられている方の理由はアクションが既視感たっぷりで面白くない、ストーリーが1作目と一緒というところなんですね。合点がいきました。

僕が本作を最高に良かったと思う点は、全く奇をてらわず真摯にマトリックスが持っていた哲学的なメッセージを削ぎ落とし、シンプルに1作目の回帰とレボリューションズの先の物語を語ってくれたところ。
バレットタイムを単純な時間超越の描写に留めたことで、アナリストの全能さを描いてることも好感が持てました。ちゃんとマトリックスのルールに則ったアクションシーンになっていたところ。


ネオが救世主というストーリーに沿っていったレボリューションズは強さのインフレが高騰しすぎて、単なるドラゴンボールと化していたのと、単なる機械との銃撃戦という短調極まりない映像に終始したのが面白さを失速させた原因だったので、マトリックスの世界を20年後の監督の思考でしっかりと映像化し、レボリューションズ以降の物語として描いた事で、過去3部作にも深みを与えてくれたことは大満足。

特に💩だったレボリューションズは、本作ができた事で、ちゃんとした意味を持つ作品となり輝きを放つものになったことで、シリーズが完全にリブートしたことに感動しました!


サブスク化したら、またシリーズ一気見したい!!


エンドロールではその喜びを噛み締めるように堪能していたんですが、キャットリックスは意味不明でしたねww
苦笑
いらんww

せっかくBrass AgainstのWake upでノリノリだったのに…

そこは残念…


あ!あと本作のパンフは特別版と通常版があって、倍の値段する特別版を買ったんですが、こっちはレザレクションズを掘り下げるというよりは、マトリックスシリーズ全体のパンフになっていてちょっと期待外れ。。

今度通常版を買わなきゃ!と思ってますです。。

押井守さんがレボリューションズをこき下ろしていたのは全く同じ理由だったのでめちゃくちゃ共感しました。


ですよね😇